倉敷藤花は女子高生
- 対局者:里見香奈女流二段○vs●清水市代倉敷藤花
- 棋戦名:第16期大山名人杯倉敷藤花戦第2局(Web中継)
- 対局日:2008/11/23
出雲のイナズマというキャッチフレーズが定着しつつある里見女流二段。強いけれどもまだまだダイヤモンドの原石という印象だ。
正直女流のレベルはさほど高くなく、一部のトップ棋士以外の将棋はほとんどアマチュアと同等のレベルであると思っている。そういう意味では清水倉敷藤花は女流の中では頭一つ抜きん出ている実力者だ。今期倉敷藤花は里見にとって試金石と言える。
第1局は里見が得意の中飛車で制している。本局も迷わず中飛車を選択した。中飛車はアマチュアレベルでは作戦勝ちし易い。しかし、清水に通用するかどうか。
図は△8九角としたところ。△8九角は第一人者という自負が選択させた手という感じがするが、当然先手は対応策を準備しているはずである。一目危険だ。
後手:清水市代倉敷藤花
後手の持駒:歩
9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香v桂 ・ ・ ・ ・ ・v桂v香|一
| ・ ・ ・ ・v金 ・v金v玉 ・|二
|v歩 ・v歩v歩v銀v銀 ・v歩 ・|三
| ・ ・ ・ ・v歩v歩v歩 ・v歩|四
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|五
| ・v飛 歩 銀 ・ 歩 ・ ・ 歩|六
| 歩 ・ 桂 歩 ・ ・ 歩 歩 ・|七
| ・ ・ 金 ・ ・ ・ 銀 玉 ・|八
| 香v角 ・ ・ 飛 金 ・ 桂 香|九
+---------------------------+
先手:里見香奈女流二段
先手の持駒:角 歩二
【手数=40 △8九角 まで】
ここから▲6八金△8八飛成▲6五桂△4二銀▲7七角△7八角成▲8八角△6八馬▲8三飛と進んだ。
▲6八金が里見用意の手で、この筋は最近の本にも載っている。展開によっては取り残されてしまう公算の高い7八の金が角(または飛)と交換できるのだから、先手満足の展開だろう。
序盤は後手の無策もあってペースを掴み、中盤以降も無難に指しこなした里見は、女流トップに対しても互角以上の将棋を指せることを示し、清水に対して2連勝で倉敷藤花を獲得した。
女流棋界に新しいヒロインの登場は、明るい話題ではある。一方気がかりもある。
清水ってこんなに弱かったけ?
本局も△8九角という無策な勝負手で不利となっているし、石橋女流王位に挑戦した第19期女流王位戦も、右四間の一辺倒で敗退している。当然巻き返してくるとは思うが、終盤頼みの将棋を修正する必要があるだろう。
女流棋界をブラッシュアップしていくには強い清水が必要だ。



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